ティール組織とは進化する組織|5つの組織モデルと導入のポイントを解説

グローバル化など時代の変化が激しい中、社員個人の裁量権を高めて自律的に進化し続ける「ティール組織」が注目されています。企業は複数の人が集まった組織であり、組織としての行動がそのまま収益に影響します。ティール組織は、目指すべき一つの形ではありますが、まずはその概念について理解しておく必要があります。

本記事では、ティール組織の定義やメリット・デメリットなどについて解説します。最後にティール組織を導入している企業例も紹介するので、自社の組織の成長に役立つでしょう。

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ティール組織とはどういった組織か

ティール組織とは、社員個々人が役員や管理職などの指示がなくとも状況に応じて自律的かつ主体的に判断を下し、組織が一つの「生命体」として行動できる組織のことです。

企業内での役職はあるものの、組織としてはヒエラルキーがなく、社員それぞれが責任を持ってありのままに判断・行動することができます。旧来の組織のように、経営目標達成のために経営計画に従って管理職層が徹底して部下のマネジメントを行ったり、経営判断のための長い会議などを行ったり必要がないため、迅速な意思決定ができます。

書籍「ティール組織」での定義

ティール組織について専門的に語られているのが、フレデリック・ラルー著の『ティール組織(Reinventing Organizations)』という書籍です。

この書籍では、「旧来の組織マネジメントは成果が出ているとしても、組織にとって悪影響になっている可能性がある」と示唆しています。ラルーは、組織モデルを5つの段階に区別しており、ティール組織を「旧来の組織とはまったく異なる組織のあり方」であり、最終的に至るフェーズであるとしています。

ティール組織とは進化する組織

ティール組織では、役職はあってもヒエラルキーがないため、フラットな関係性で自由に意思決定を行えます。そのため、社員それぞれが「セルフマネジメント(自主経営)」の意識を持っており、使命感を持って行動できます。

ニーズの変化や技術革新などの難局に直面しても、経営者だけでなく社員個々人が変化に対応するための行動を起こせるため、組織として進化し続けることができるのです。

ティール組織が注目される理由

グローバル化はもちろん、IT技術の飛躍的な進歩などもあり、従来のヒエラエルキーがある組織では、その変化のスピードに対応することが難しくなってきています。また、働く人々の価値観も多様化しているため、経営者という絶対的な存在がコントロールする組織では、どうしても歪みが生まれてしまいます。

そのため、社員個々人が当事者意識を持ち、その多様性を活かしながら十分に能力を発揮してもらうことで、全体として経営目標を達成できるような組織が求められるようになっています。

日本社会に多く見られるオレンジの組織との違い

日本社会では、産業革命以降に発展したオレンジ型の組織が一般的とされています。

イノベーションを目指して実力・成果が重視され、社員はスキルや経験を基本にして機械的に役割を与えられ、目標達成に向けて黙々と行動し続けます。しかし、経営判断はヒエラルキーのトップが下すため、動きが鈍くなることもあります。

一方、ティール組織は社員個々人がそれぞれの役割を認知し、自主経営という意識を持って判断・行動するため、素早い意思決定ができ、自分の能力を存分に発揮できます。

ティール組織に到達する5つのフェーズ

ティール組織は、組織が段階的に成長して最終的に至るフェーズです。ラルーによると、組織には5つのフェーズがあるとされています。

(1)Red(衝動型)組織

「オオカミの群れ」と例えられる組織フェーズで、経営者など絶対的な力を持った一人のリーダーが組織を引っ張ります。企業における最初期の組織にあたるため、短期的な成果を積み上げながら何とかして生き残るという思考で組織経営に取り組みます。

(2)Amber(順応型)組織

「軍隊」と例えられる組織フェーズで、組織に明確で絶対的なヒエラルキーが構築されており、上位者の指示に必ず従って行動し、階級の流動性は皆無に近い環境です。

指示命令系統がはっきりしており、短期的ではなく長期的展望を持って事業に取り組みます。

(3)Orange(達成型)組織

「機械」と例えられる組織フェーズで、組織が企業存続に必要な売上や利益という結果を確実に出すために、合理的な判断を下しながら行動します。

昇進などによるヒエラルキーの中での動きが多く、イノベーションが生まれやすい組織とされていますが、機械的で人間関係のつながりが希薄になりやすいという一面もあります。

(4)Green(多元型)組織

「家族」と例えられる組織フェーズで、組織に属するメンバーが信頼関係で結びついています。ヒエラルキーは残っているものの上意下達という関係性は薄れ、管理者は部下の力を信頼した上で権限委譲し、サポートに回ることがあります。

ボトムアップによって意思決定を行う機会もありますが、経営判断の最終決定は社長が下すため、社長と社員の関係性に溝が生じてしまう恐れもある組織です。

(5)Teal(進化型)組織

最終的に至る組織形態が「生命体」に例えられるティール組織です。ヒエラルキーは存在せずフラットな関係性で成り立っています。社員の自己裁量によって素早い意思決定が行われるので、時代の変化にも柔軟に対応できるという特長があります。

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ティール組織の3つのポイント

ティール組織まで成長し、組織経営のさらなるブレイクスルーを進めるためには、重要な3つのポイントがあります。

エボリューショナリー・パーパス(存在目的)

ティール組織では、固定化されたミッションや事業目標などに固執するのではなく、組織としてどのように存在し、存続し続けるのかということを個々人が考え続ける必要があります。

現状は常に変化していき、社会から求められるものも変わっていきます。その変化に対応しながら、存在目的を柔軟に見直すことが求められるでしょう。

ホールネス(全体性)

ティール組織には、社員同士がお互いにありのままの自分を出せるような、心理的不安がない関係性を築ける環境が求められます。

上司や同僚のことを気にしながら仕事をすれば、自分本来の能力を発揮することもできません。自分が所属する組織は味方であり、フラットな関係性であることを認識することが重要です。

セルフマネジメント(自主経営)

ティール組織ではヒエラルキーがないため、上司に承認を求めたり会議を開いて経営判断を委ねたりということはありません。社員それぞれが責任を持って判断し、企業という組織にとってプラスとなる行動を行います。

上位者に振り回されることなく、自分自身が経営者という意識を持つことが求められます。

ティール組織のメリットとデメリット

ティール組織にはメリットはもちろんデメリットもあります。それぞれについて理解した上で、自社の組織運営を見直してみましょう。

ティール組織のメリット

ティール組織では、社員自身が自律的に行動し、主体的に判断しながら経営目標の達成を目指します。そのため、以下のようなメリットがあります。

・意思決定をスムーズに行える

ティール組織では意思決定のための細かい承認ルートなどはなく、個人の判断力に委ねられます。そのため、意思決定がスムーズになり、変化にも素早く対応できます。

・社員が当事者意識を持つようになる

組織がフラットな関係性のティール組織では、個人が自主経営の意識を持って業務にあたる必要があります。そのため、自社が置かれている状況をしっかりと理解し、自分自身の果たすべき役割を認識した上で当事者意識を持って行動できるようになります。

ティール組織のデメリット

ティール組織では社員の自主経営の意識の下、自由な判断や行動を取ることをある程度許していますが、それによるデメリットもあります。

・リスクマネジメントが難しい

ティール組織では社員個々人の判断に任せることが多いため、経営に関わる重大な決定事項についても個人で判断してしまう可能性もあり、リスクマネジメントが難しくなるというデメリットがあります。

すべてを社員個人の基準に任せるのではなく、判断基準の設定や情報の共有などについて事前に設定しておく必要があるでしょう。

・社員の判断力やスキルが業績を左右しやすい

社員によってスキルや判断力が異なるのはもちろんですが、そもそも組織に対しての貢献意欲にも違いがあり、社員それぞれの行動がそのまま企業の業績を左右することになります。

セルフマネジメントができる人材かを見極めるのはもちろん、育成も欠かせないでしょう。

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ティール組織を導入するポイント

ティール組織を導入する際には、所属している社員の特性を理解することが不可欠です。社員に大きな裁量権を与えることになるため、スキルや経験だけでなくセルフマネジメントができるかどうかは非常に重要です。

その上で、社員全員がエボリューショナリー・パーパスやホールネスといった意識を持って行動できるように、組織としてのあり方や目標を社員に共有する必要があるでしょう。

ティール組織を導入している企業例

最後にティール組織を導入している企業の例を紹介します。

オズビジョン(日本)

オズビジョンは、『ティール組織』で紹介された日本企業で、「Thanks Day」と「Good or New」という取り組みを実施した企業です。現在は実施していませんが、社員への理念浸透にも役立っており、さらなる組織力の向上を目指しています。

パタゴニア(アメリカ)

アウトドア・アパレル用品の製造と販売を行う世界的なメーカーであるパタゴニアでは、役職はあるものの、取り組むべきテーマが据えられているだけで、あとは社員個人の裁量に委ねられています。

アプライドエナジーサービス(アメリカ)

アプライドエナジーサービスは、アメリカのエネルギー供給会社です。

「80:20ルール」が定められている同社では、80%の時間は主要業務に充て、残りの20%は状況に応じて発生するさまざまなタスクフォースへの参加が推奨され、予算はもちろん給与や評価、設備労使に至るまでをタスクフォースチームで行っています。

モーニングスター(アメリカ)

世界最大のトマト加工会社であるアメリカのモーニングスターでは、すべての社員がセルフマネジメントによって行動し、自社の成長に必要と考えられる事業も個人に裁量権が与えられています。

給与支給額の決定権も社員が持ち、成果や合意書に沿って他の社員が評価するという、徹底したティール組織経営を行っています。

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ティール組織の導入はクラウドリンクスで相談しよう

ティール組織は、経営者という絶対的な存在に頼らずに、社員個々人が自律的に判断して行動できる組織です。ティール組織であれば、時代の変化に素早く対応し、企業として存続し続けることができるでしょう。

しかし、ティール組織の考え方は比較的新しく、どのように導入すればいいか悩む経営者がほとんどです。クラウドリンクスでは、組織経営に精通した経営コンサルタントなどを募集して、組織づくりのサポートを依頼できます。

ティール組織の導入と組織の成長を進めたい経営者は、クラウドリンクスを活用してみてはいかがでしょうか。

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